せん。(3)

その後、なんだかんだあってという気もするし、何事もなかったて言う気もするけど、2002年の春にonew*1っていう日記更新システム(いまのblogみたいなやつ)を使って、web日記を始めた。日付も覚えてる。
きっかけはアレだ。ヒトにフられて、だ。家に帰ろうにも駐輪場が閉まっていて原付が取り出せなくて。家に帰れなくて。途方に暮れて。とぼとぼと歩いて一番町のロイヤルホストに行って。駐輪場が開いて原付で家に向かって。動物園向かいの坂を降りている時に見た朝日がそれはとてもきれいで。それを見た事、そして思った事、そう言った事を忘れたくないな、と思って。てのが。きっかけだった、かと。
目的としては、だから、備忘録。でもだめだな。
名前は「水宮日記」だった。そのころのログはいくつかこのはてなダイアリにアップされてたりする。しかし、ログを見てみると、意外とまぁ、なんと言うか。2003年の1月頃からあまり変わらない様な事を書いている気がする。色々変わった所もあるけど、変わらないで脈々と生きている部分もある、というか。ついつい面白くてごっそり見返してしまった(笑)

当時の日記をいくつか抜粋しておこう。なんて言うか、「お前は俺か(笑)」ってな感じ。

2002年10月12日の日記より

詩のボクシング。NHK21:00からの番組にて。本を読みながら聞いてたんだが、「うみほたる」さんの決勝戦でのイカロスの詩の朗読に聞き入ってしまった。美しい言葉を繰る人でした。

2003年3月14日の日記より

そっか、もうこんな日か。あれからもう一年くらい経つんだ。やっと、かな。どうだろ?一日一日があっという間に過ぎて行く分時の流れが速いかと思いきや、あまり区別の付かない毎日を送ってるからか、あまり早い気は、しない。寒くもなく、暖かくもなく。外に出てまだ寒かったのかと驚く事が多々あったり。なんだかな。

2003年1月20日の日記より

時間を贅沢に無駄に使ってしまった.なんて言うかね、贅沢は敵なわけです.欲しがりません勝つまでは、どころの話じゃないんです.なぜならば、やつは敵だから.

2003年4月5日の日記より

突然の、Pと再会.まぁ、なんて言うか、すごく、普通.この場合の普通ってのは、感ずる所特になし、無感動の意.もう、あの時のあれに会う事は、出来ない.人は変わり行く.僕は、変わったんだろうか.変われているんだろうか.成長しているんだろうか.本当に、人は変わって行っているんだろうか.僕には見えてるんだろうか.

…変わってねぇ。本当に僕は成長しているんだろうか。結局それを問うだけで同じ所をぐるぐる回ってる気分だよ、僕は。
ちなみにこの4月5日の日記、全然「普通」なんて事はなくて、P嬢が台所に立ったり、目の前に腰掛けているのにたいして、どうしたら良いか分からない所在なさ見たいなのとかそう言う事を感じていたよな。
「うみほたる」さんというのは詩人、かな。こちらにサイトを構えてる。
http://www.geocities.co.jp/NatureLand-Sky/3120/index.html

詩のボクシングについてはこちら。
http://www.asahi-net.or.jp/~DM1K-KSNK/bout.htm

その時の詩はこれ。2chより。

言葉の形を見たいと思った
だから たくさんしゃべった
いろんな人に話しかけてみた
いろんなところに書いてみた
けれど 紙に残ったものは文字でしかなく
しゃべってできたのは 声でしかなかった

僕はなぜ 言葉を話すのだろう
伝えたい事があるから?
けれど僕は 悪口も言うし
一人で泣く事もある
そんな言葉は 伝えたくない

言葉の形を見たいと思った
だから たくさんの人の言葉を聴いた
でも 何も見えなかった

僕の近所に住んでいる ちいさな女の子が
ベランダで ちいさな たくさんのシャボン玉を飛ばしている
昔 よく一緒に遊んだが
彼女が小学校にあがってからは 遊ばなくなった
その女の子が 僕に向かってシャボン玉を飛ばしている
気のせいかと思ったが
女の子は 僕にぶつけるように シャボン玉を飛ばしている
聞こえない 彼女の言葉が 聞こえた

こんにちは。

詩を読む、詩を表現する、というか。とりあえず、凄かったという記憶が。<続く>

*1:追記:日めくりドキュメントシステム「古今東西」ver.2.5だった。サイトとかはもうない、のかな?跡地としてhttp://web.archive.org/web/*/http://aniki.haun.org/