新しい生物学の教科書

新しい生物学の教科書 (新潮文庫)

生物は境界によって内部(自己)と外部を区別する必要があり,この区別を可能にするのは内部にだけ通用するルールである.
このルールは様々な高分子間の記号論的な関係性であり,構造主義生物学では,このようなルールを有している空間を基底の(外部)空間と区別して限定空間と呼ぶ.
生物の成長とは限定空間が増大することであり,繁殖とはこれが分離独立することであり,死とは限定空間内のルールが消滅し,基底の空間に戻ることであり,遺伝とは,このルールが分離独立した限定空間に伝わることであり,そして,もっとも重大な進化的出来事はこのルールが変更されることである.

非常に,面白い.